会津美里町で活動されている法人さんやNPOさんの活動現場を訪問しました。昨年好評だったバスで巡る町内視察の第二弾です。活動現場を見て話を伺うことで、自分達の活動のヒントを得るばかりでなく、今後一緒に活動する機会の創出につなげるのが目的です。9団体11名の参加者でした。
●(株) 米夢の郷(まいむのさと)説明:猪俣道雄社長
稲作から加工、販売までを手掛けるコメの6次化企業です。早炊加工米は平成11年10月㈱会津本郷振興公社製造部門としてスタート。
早くから、米に付加価値を付けて販売することを目指した施設で、その規模ににみなさん驚いていました。また、限定数で商品化した発芽玄米を使用したりんご黒酢も試飲させていただきました。発芽玄米や雑穀米なども含め、町内にある優れた施設や商品をもっとアピールする必要性を感じました。
http://maimunosato.jp/
●特定非営利活動法人会津美里クラブ衆 説明:アシスタントマネジャー貴志さん
今年度から町の業務委託を受け、本郷第二体育館(旧農村環境改善センター)の管理と、
食品等の放射能簡易分析装置による検査も行っています。ここでは自家消費農作物(家庭菜園など)、採食用の山菜・キノコ及び井戸水等を無料で計測してくれます。以前は1キロ分を刻まなくてはいけませんでしたが、昨年から食品を細かく刻まずに丸ごと検査できる非破壊式放射能検査が可能になったそうで、自然楽校さんなどは今後利用する機会がありそうです。
また、本郷第二体育館は、調理施設やスクリーン付の会議室、日本間や体育館などがあり、様々な活動に適した施設でした。助成金や委託費を活用しながら事業を行うNPOとして、さらに会員の増大に力を入れ、自己財源の獲得が課題のようでした。
●会津乗馬療育センター 説明:深井邦弘さん
奄美大島で障がい者就労施設を運営していた深井邦弘さんが、原発事故で被災
した県民に元気を届けようと会津へ移り住んで始めたホースセラピーの民間牧場(愛称・会津美里ポニー牧場)です。原野や遊休農地に厩舎や休憩所、馬場などを整備していて、ビニールハウスではトマトの収穫体験ができ、にんにく味噌の加工品作りにも着手、農業と福祉の連携の先には観光や集落活性の可能性も視野にあり、今後の活動に期待が高まります。活動資金については「企業からの寄付」ということでしたが、各種補助事業についても詳しい様子でした。今後、町内の団体さんと様々な協力体制が考えられます。今回の視察に福祉系の団体さんが不参加だったのは大変残念でした。またお邪魔したいと思います。
■会津乗馬療育センター 入場無料/午前8時~午後3時頃まで 一般の方も入場OKです。
http://www.minyu-net.com/news/news/FM20160425-068862.php(福島民報)
●ワイン用葡萄試験栽培農場見学&昼食(ふるさと観光物産館)説明:小林さん
会津美里西部山麓資源開拓チームは、今年の春に合同会社「会津コシェル」として法人化しました。ふるさと観光物産館は今年度、役場より施設管理業務を受託し、観光情報の発信及び食堂としてリニューアルオープンさせたスペースです。
さらに、会津美里Winaly準備会を立ち上げ、様々な品種のぶどうの苗木を試験的に植樹したり、「ワイン専用ぶどう」の栽培に向け活動をおこなっています。10月からは「地域おこし協力隊」が加わってさらに具体的なとりくみがスタートするとのことでした。
https://www.facebook.com/aizuwinery/
●末廣酒造・博士蔵 説明:金谷清明部長
残念ながらお酒の仕込みの時期ではありませんでしたが、酒造りの行程を一通り見学しました。平成8年、この場所に博士蔵を建設し、本社・工場として稼動させました。大川と宮川に挟まれたこの場所は、名峰・博士山の伏流水が湧き工場建設の条件である「良い水があること」を満たしたそうです。新工場は『省力化』が図られていて、
機能的なラインはコンピュータで制御され、徹底した温度管理などが可能になりましたが、最後の箱詰めなどは人の手がかかせないとのことでした。全国新酒鑑評会で金賞受賞数「4年連続日本一」に輝いたふくしまのお酒、たくさんの方に飲んでいただきたいと思います。
http://www.sake-suehiro.jp/
●宮里応急仮設住宅 説明:渡辺敏正自治会長
楢葉町のみなさんが避難生活を送る仮設住宅・ふれあい館におじゃましました。楢葉町は避難指示が解除になり、復興計画がスタートしていますが、学校や住宅が未整備等の理由で、本格的な帰町は進んでいないそうです。現在144名が仮設住宅で避難生活を続けていらっしゃいますが、5年前に比べると半分以下になり、高齢者や単身世帯が多く、サロン参加者も少なくなっているそうです。楢葉町社協・生活支援相談員の根本さんのお話では「美里町の方にもいろんなイベントに積極的に参加して、仮設住民と交流をお願いしたい」とのことでした。
応急仮設住宅及び借上げ住宅の供与期間は、平成30年3月までに延長になりました。今回、初めて仮設住宅を訪れた方も多かったようです、これをきっかけに無事に避難生活を終えるまで寄り添っていきたいです。
宮里応急仮設住宅ブログ http://blog.canpan.info/misato-bora/
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